地方で奮闘するママWebデザイナーのブログ

無痛分娩のメリットもデメリットも味わった私の出産記録。

念のため注意:この記事は、無痛分娩・自然分娩・緊急分娩のどれを否定するものではありません。
どんな出産も女性の身体に負担がかかることと考えています。

妊娠は、スタートした瞬間から選択・決断の連続が始まります。
初めての妊娠で戸惑う人も多いと思いますが、この記事で「そんなこともあるんだ…」と知ってもらえると嬉しいです。

この記事は、無痛分娩のメリット・デメリットの両方を味わった私が体験した出産の記録です。

目次

5年前、無痛分娩で息子を出産しました。

出産の話に入る前に、妊娠が分かった頃の話から始めさせてください。
卵の状態から出産まで道のり長すぎますが、それが無痛を選んだ理由の一つでもあるからです。

まず妊娠6週目で初めて病院を受診し、改めて妊娠が分かったその帰り道。私は救急車で搬送されました。
ただ「たまごクラブ」が買いたくて本屋さんへ寄っただけだったのに…。

レジで並んでいる間に会計の順番がきて前へ進まなきゃ‥と足を踏み出したらフラッときて倒れました。
気づけば救急車に乗せられていました。

ちなみに出産まで、3回は外出先で倒れた。

救急搬送の日が、私の悪阻1日目スタート。
ビスケット1枚を24時間かけて食べて、いろはす桃(無味はNG)を1日15mlほど飲めたら良い生活。
みるみる痩せていく私は生ける屍状態。お風呂の湯気ですら気持ち悪く、息を止めながら一部分ごとに洗っては出るを繰り返し。3日に1回入れたら良い方でした。

ガリガリに痩せ細り、妊娠が進むにつれ生気がなくなっていく私を見ていた主人は「出産後、こいつは生き延びれないかもしれない」と思ったそう。

出産方法を相談したとき「より自分に負担の少ない方を選んでほしい」と言ってくれたのは、自然分娩で長時間かかった場合、私が生きて帰ってくる気がしなかったらしい。

こうして「痛いのが嫌な私」「私に生きていてほしい主人」は、無痛分娩の選択へ傾いていきます。

悪阻は、人によって全く違います。悪阻が全くない人もいれば、初めから産むときまで吐き続ける人もいます。
私は悪阻以外のマイナートラブルも多かった‥。これもまた別の記事で紹介するかもしれない。

自然・無痛、両方経験した母からの助言。

母は、私たち3姉妹を自然分娩→無痛分娩→無痛分娩で産んでいます。
その経験上「圧倒的に無痛分娩がおすすめ」と昔から言っていたので、無痛分娩は自分たちが産まれた頃のような昔からある技術なんだ、と知っていました。不安感は少ない方だと思います。

arisa

さすがに30年前より技術は改良されているだろうし、無痛やってる病院を探してみよう!

信頼できる先生と計画無痛分娩について。

最終的な決め手は産院の先生です。
無痛分娩を相談した時に、とても丁寧に説明してくださって悩む私を応援してくれたこと。
また、私より1年前に同じ産院で産んだ友人のことを覚えていたこと。
年間何人ものお産に携わる先生が1人のことを覚えている…その人柄が素敵だと思い、「ここで絶対産みたい」と決めました。

実は、無痛分娩にも種類があります。
産院によりますが、私の受診していたところは「計画無痛分娩」を行なっていました。

計画無痛分娩とは

妊婦と赤ちゃんの状態を検診で確認し、体重など出産可能な基準をクリアするまで赤ちゃんが育ったら「出産予定日」を決めて当日朝から入院します。陣痛の有無には関わらず促進剤などで陣痛をおこし、背中から下半身へ向けて麻酔を入れて痛みの少ない状態で出産をすすめます。

メリット
・痛みが少ない
・立ち会いの場合は予定が立てやすい
・出産の時間をおおよそ想定できる

デメリット
・麻酔による出産自体に及ぶリスク
・麻酔の副作用
・出産日に必ず産めるとは限らない ※ここに注目〜!
・出産費用が自然分娩より上がる(私は10万円UPくらいだったような)

私の場合は、このような説明を受けました。

ざっくりした説明なので、詳しくは無痛分娩を扱っている産院のHP等を参考に。また実際に受診時に先生に確認してくださいね。

結果、無痛分娩はどうだった?

ある意味、失敗でした。
というのも先にあげたデメリットの一つ「出産予定日に必ず産めるとは限らない」に当てはまってしまったからです。

陣痛、先に来ちゃった!

計画入院する前夜、「明日いよいよ産むから!」と盛大な夕食を用意してもらい、最後に大好きなアンテノールのケーキを食べようとした矢先。

なんだかお腹の調子が悪いな〜‥横になってないと痛いぞ〜…。あ、これ陣痛かもしれない。
病院へ電話してほしい、と父母主人に伝えても「まっさか〜前駆陣痛でしょ?」と相手にしてくれない。

前駆陣痛とは:本陣痛の前に起こることがある「陣痛の予行演習」みたいなもの。子宮の収縮で起こります。

自分で時間を測ってみる。いやいや、10分間隔やん。
だが誰も取り合ってくれず、私の目の前で、アンテノールのケーキが食べられていく…。
半泣きになりながら自分で病院へ電話すると「すぐ来てください」
そこから家族全員、大慌て。主人の肩を借りながら陣痛の合間をぬってフーフー言いながら車に乗り込みました。

arisa

ちなみに、このとき誰も信じてくれなかったこと。一生忘れない。

ケーキは食べられないし、無痛が取りやめになるかもしれない。

そんな不安な気持ちで病院へ向かう。ケーキの恨みか陣痛の痛さか、主人の手をちぎる勢いで握って痛みを逃す。
病院で内診すると「5cm開いてるよ〜、このまま自然分娩にする?朝まで待ってから無痛分娩にする?」と笑顔で先生に聞かれる。

5cmも開いてるん!?と思わず叫ぶ私。苦笑いの家族。
じゃあ自然分娩にしようかな‥と一瞬悩んだけど、次に襲ってきた強烈な陣痛で「絶対無痛にして〜〜〜〜〜!!!」と叫んでいました。

陣痛の痛さ?私は下痢痛と生理痛のダブルパンチ。あなたは?

陣痛の痛さは、人によって違うらしいです。「お腹が張る程度の痛さの人」もいれば「痛さで吐いたり叫んだりする人」もいる。痛さの種類も様々なのです。悪阻同様、これもガチャです。

私の場合は下痢痛と生理痛を「出しても終わらない状態」にして5〜10分間隔で襲ってくる感じ。
ケーキを食べ損ねたのが21時頃で、病院に着いたのが24時。すでに痛くなり始めて3時間が経っていました。

先生から「自然分娩にしたら朝6時頃には産まれるかな〜」と言われたんですが、その6時間を耐えられる気がしなかった。更に加速していく痛みを何とかして取ってくれ!お願い!先生、麻酔して!と祈っていると、夜中2時ごろに先生が急遽きてくださった。

麻酔はブッとい注射を背中に刺します。でも余裕。

無痛分娩の麻酔は、手首からの点滴とか注射じゃありません。背中の骨のところへ太い注射で管を入れて麻酔をします。

分娩台で横向きになり、お腹がボッコリ出てるにもかかわらず、丸く体育座りをさせられます。背骨が出るようにして、ブシュっと注射器を刺す。背骨から下がツーっと冷たい水が入ってくる感じがして、数十分後から痛さが嘘のようになくなりました。

これも、5年前のことなので今では麻酔のやり方が変わっているかもしれませんね。

痛くない!眠れる!ハイテンション!

陣痛がくるたびに「あぁおああ〜〜〜」と変な声を上げていたのが、麻酔がはいると全く痛くない
陣痛がくるとお腹がキューっと張る程度。これはすごい!携帯を触る余裕もなかったのに、幼馴染に変なハイテンションでLINEしてました(みんな夜中に付き合ってくれてありがとう…)。

先生から、朝までしっかり寝て回復してからお昼頃に産みましょう!と勧められたあとはスヤァと眠りました。
眠れるんです!陣痛はモニター上では起こっているけど、痛くないから眠れる。
8時起床。促進剤を打ってもらい、10時ごろに出産しました。

しっかり呼吸を送るのが大事。

陣痛が強くなってきていることはお腹の張り具合で分かったので、それに合わせて呼吸を送ります。

産まれるとき、狭い産道を通って出てきてくれる赤ちゃんこそ、めちゃくちゃ苦しくて辛いらしいのです。
「しっかり酸素を送ってあげることが大事」と看護師さんが教えてくれたので、ひたすら呼吸。

段々お腹が苦しくなってくるけど痛さはないので、とにかく息を吸って吐いて。
赤ちゃんが通ってくるのが分かりました。先生の言う通りに力を込めたら、2〜3回のいきみで産まれました。

辛かったのは産後だった‥。

赤ちゃんが産まれたあと、辛いことが3つありました。

  1. 胎盤がなかなか出なくて思いっきりお腹を押して出されたこと
  2. 麻酔の副作用で吐き気が出たこと
  3. 会陰切開はしたけど麻酔かかってるから痛くない。ただ抜糸のとき怖すぎて泣いた。


②は無痛分娩によるデメリットにあった麻酔の副作用で、4時間ちかく吐き気で動けなかったです。吐き気に弱い。
麻酔の効果が抜けたら治るので耐えれば終わりました。①③は無痛以外でも起こり得ることです。

会陰切開の抜糸、退院する前に行うんですがビビり過ぎて看護師さんが手握っててくれました。
先生から「出産より痛くないのに!」と笑われたのを覚えてます。いや〜でも場所が場所なだけに、怖いでしょ!

まとめ

  • 出産は予定通りにはいかない
  • 無痛分娩自体はすごい技術
  • デメリットもメリットも味わった
  • もう産む予定はないけど、もしやるなら信頼できる先生と無痛推し

「出産は予定通りにはいかない」というのは、私のように先に陣痛がはじまっちゃうこと以外に、緊急事態などの場合は帝王切開の可能性もあります。

私自身、妊娠後期に赤ちゃんが「逆子」になっていた時期もあったので、そのまま臨月に入っていたら無痛分娩はできなかったかもしれません。逆子体操やったよ!

もし、今この記事を読んでいて「無痛分娩がしてみたいかも」と思ったら、ぜひ信頼できる病院探しから始めてください。しっかり先生から説明を受けた上で、納得して予約をしてください。

妊娠が分かったらなるべく早く分娩予約

特に無痛分娩は、麻酔ができる先生がいる時にしか出来ないので分娩自体の枠数が決まっています。
分娩予約をしていなかったら、そもそも無痛を選択すらできないかもしれません。

ただ、産まれる時の方法がどんな形であれ、妊娠・出産は奇跡の連続。
大変だったことも書きましたが、息子に対面した時は1回全部ふっとびました。
この記事が、出産方法で悩むママの一助になればありがたいです。

今ではこのファーストシューズもとっくにサイズアウトしてます。
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この記事を書いた人

兵庫県在住の地方系ママWebデザイナー
フリーランスのデザイナー&コピーライター
美容、メイク、チョコベビーが好き。6才男児の子育て中。

ARISA copy&design
ビジュアル制作チームBanafit所属

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